昭和30年代に建てられ老朽化した既存棟(校舎棟・技術棟・屋内運動場)を解体し、新たに校舎棟と屋内運動場を建設する設計業務である。
宇治市の小中一貫教育と学校規模等適正化の方向(NEXUSプラン)に基づく、周辺地域の小中一貫教育校の中心となる施設としての役割を担うため、単に老朽化校舎の改築だけではなく、既存建物との調和、地域や生徒にとって快適で魅力ある学校施設となることを求められた。
「地域と生徒が共に魅力を感じられる学校づくり」を基本コンセプトに、耐震性の確保に基づく安全・安心な学校づくり、地域の新たな顔として周辺の街並みをリードする外部空間づくり、新しい教育システムに柔軟に対応できるフレキシブルな施設づくり等を目指した。
多年度にわたる工事の第一段階は、基本設計時におけるコスト比較により仮設校舎棟を設置せず、既存校舎の空き教室等を改修した上で教室の移動を完了させる方針とした。その後既存校舎を解体、跡地に新校舎・屋内運動場を建設する計画であり、限られた敷地内を有効に利用しながら、工事期間中の生徒・職員の安全性の確保に努めた仮設計画等の策定等を行った。
新校舎・屋内運動場は合築とし、正門から中庭に導くゆるやかなアールの壁(屋外階段)が、生徒や訪れる地域の人々をやさしく校内に迎え入れる「学校の新たな顔」となること意図している。
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